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「結び目理論」のパイロット実践(4/28(月))

  • m-gomi
  • 6 日前
  • 読了時間: 3分

大変長らくブログを更新しておらず、申し訳ありませんでした。ありがたいことに、楽しく、そして忙しく日々を過ごしておりました。


本年度も異動はなく、昨年度と同様の環境で勤務しております。今後も授業実践や研究の進捗、数学教育に関わる取り組みについて、少しずつ発信していけたらと思っています。


さて、少しご報告が遅くなりましたが、4月28日(月)に第1学年の2クラスを対象に、「結び目理論」の導入授業を実施しました。Aクラスで授業を行ったあと、すぐに検討会を開き、その場で指導案を修正。その後、Bクラスにて再度授業を行いました。


今回の研究授業は、私の思いつきや勢いで実施したものではありません。愛知教育大学の石川先生(数学教育学)、井戸先生(幾何学)、埼玉大学の松原先生(組合せ論)との共同研究の一環として行った、いわばパイロット授業の位置づけです。要するに、数学教育学者・数学学者・実践者が協働して行っている研究です。


当日は、石川先生・井戸先生に加え、飯島先生にもご参加いただき、数多くのご指導をいただきました。錚々たるメンバーに見守られながらの授業ということで、過去の研究授業の中でもトップクラスに緊張しました。検討会では多様な視点からのフィードバックが得られ、大変勉強になりました。


授業の様子としては、生徒たちは非常に主体的・意欲的に課題に取り組んでおり、「ある結び目がほどけるか?」「同じか?」といった問いに対して、自分の考えを他者に伝えるために一生懸命説明する姿が見られました。特に、図や絵だけでなく、ジェスチャーを使って説明する場面が多く見られたのは、結び目理論を扱った授業ならではの良い側面だったように思います。予想していた部分ではありましたが、改めてその可能性を実感しました。


一方で、私自身が「説明すること」に重きを置きすぎてしまったために、「そもそもこの授業で“数学としての学び”はどこにあったのか?」と問われると、やや答えに窮してしまう感覚もありました。1時間という限られた枠で詰め込んだため、構造上の無理があったのも事実です。その点を含め、今回の授業は教材化に向けた大きな第一歩になったと捉えています。


ご指導の中でもかけていただいた言葉ですが、生徒が主体的・意欲的に学ぶための発問や声掛け、授業内での仕掛けなどのファシリテーター的なふるまいについては、少しずつ手応えを感じることができました。しかし一方で、教材開発そのものや指導系列の構築に関しては、まだまだ力不足であることを痛感しました。精進せねば、と強く思った次第です。


そして何より、4月という多忙な時期にもかかわらず、あのような錚々たる先生方が授業に足を運んでくださったことは、決して当たり前のことではないと改めて実感しました。

…それなのに、自分の成長がまだまだで、正直、悔しい。悔しい!でも、その気持ちを糧に、これからも頑張ります!

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